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気候風土(長野県)

01 長野県の気候

長野県は海岸から遠く離れた内陸に位置していることから、全県的に内陸特有の気候が明瞭となっています。一日のうちで最も高い気温と、最も低い気温との差(日較差といいます)、一年のうちで最も高い月の平均気温と、最も低い月の平均気温との差(年較差といいます)が海岸地方に比べて大きく、湿度が低いことがあげられます。また、一年に降る降水量も少なく、特に長野盆地から上田・佐久盆地にかけては、北海道東部についで雨の少ない地域となっています。

02 季節風と積雪

冬季オリンピックの舞台となった長野県。気になるのは雪の量ですが、地域によって冬の積雪量に気候の違いがはっきりと現れるのが長野県の特徴です。北部は季節風の影響で雪の日が多く、北部県境は3メートル近くの積雪があり、北部市街地でも70センチ程度の積雪があります。中部や南部の平地は季節風が山脈を越えてくるため空気が乾燥し、晴れの日が続くことが多いため30センチ程度の積雪に留まります。同じ県内でも地域によって積雪量が異なるため、対策もそれぞれとなっています。

03 山岳地帯特有の気候

標高の高い地域では、山地自体の高さに伴う気温の低下によって山岳地帯特有の気候を作り出しています。気候の特徴は、平地に比べて気温、気圧、湿度が低く、太陽からの日射のエネルギ−量も多くなります。風も平地に比べて強くなります。

04 盆地特有の気候

平地といわれている地域の多くが盆地のため、盆地特有の気候が現れます。盆地は夜間に低温となるため、昼と夜の気温の差が大きくなります。

※気候とは「ある地点、あるいはある地域で、一年を周期として毎年決まった順序で繰り返され、最も起きる確率の大きい大気の状態である」といわれています。

長野県の気候の特徴

気温

気温の高低は、緯度と標高及び地形などに影響されます。長野県は南北に約2度の緯度差がありますが、地形が複雑なために気温の分布はおおむね標高によって決まります。長野県のような内陸では、海(海風)の影響が少ないため、気温の日較差や年較差が大きくなっています。
冬は海岸地方に比べると著しく気温が低く寒さが厳しくなりますが、3月から5月にかけては急速に気温が上がり、海岸地方との差はあまりなくなって、春の暖かさが足早に訪れます。
夏は海岸地方と同じかそれ以上の暑さとなりますが、9月からの気温の下降は急激で次第に海岸地方との気温差が大きくなっていきます。
一年のうちで最も高い月の平均気温と、最も低い月の平均気温との差(年較差)は、長野では25.8℃もあり、これは北海道の内陸部(旭川では28.6℃)に次いで大きな値となっています。

日照

内陸は空気が清浄で雲ができにくいため、長野県内の日照時間は全国的にみても多くなっています。平年の年間日照時間は、長野地方気象台では1939.6時間ですが、諏訪が2119.8時間、松本が2097.5時間と瀬戸内海と並んで日照時間の多い地域です。県北部の日照時間が少ないのは冬の季節風の影響で雲が多く、雪が降りやすいためです。

※出典 長野地方気象台ホームページより一部抜粋